日本、鎌倉〜室町時代(13〜16世紀)
寸法:8.8cm
このブロンズ製の日本のボサツ像は、13世紀から16世紀頃に制作されたものです。
菩薩は、下部の台座と一体となった二重の蓮華座の上に座っており、瞑想の姿勢、すなわち「結跏趺坐」で脚を組み、両足の裏を上に向けて腿の上に置いています。両手は胸の前で合掌しており、「合掌」の印相を結んでいます。 衣は多層に重ねられており、両手の下の布地は小さな波状に整えられていて、これは「本波式」と呼ばれる表現技法です。頭部、首、腕には宝冠、首飾り、腕輪などの装身具が見られます。右腕と左腕にはそれぞれ絡みつくように蓮の花があしらわれています。背後には、蓮の花びらを模したような、玉座の背もたれのような形状の華やかな光背(マンドルラ)が配されています。
菩薩 :
菩薩とは、悟りを得て仏陀となる道を歩む存在を指し、仏教の修行段階を一つひとつ経て仏果を目指す者です。本来は過去の仏から加持を受け、仏になる誓いを立てた者のみが菩薩となるとされていました。人々の間では、慈悲深く困っている者を救う神聖な存在として信仰されています。
鎌倉・室町時代について :
13世紀から16世紀にかけて、鎌倉時代と室町時代が交互に続きました。鎌倉時代には日本初の幕府が成立し、武士の役割が拡大し、封建制度が導入されました。また、法然、栄西、親鸞らによって新しい仏教宗派が開かれ、従来の天台宗や真言宗にも変化がもたらされました。
室町時代に入ると、禅宗が文化の中で主流となり、信者が増加しました。同時に、日本古来の神道への関心も高まりました。この宗教的な二元性は、当時の日本の家庭において仏壇と神棚の両方が置かれるという形式にも見て取れます。