中国、清朝(18世紀)
寸法:12cm
この布袋像は、18世紀の中国で制作されたアメジスト製の彫刻作品です。天然石であるアメジストの濃淡が美しく活かされており、とくに頭部や腹部には紫色の濃淡が豊かに現れています。 布袋(Budai)は、「笑う仏」とも称され、10世紀頃に実在したとされる禅宗の高僧です。「布袋」という名は、彼が常に持ち歩いていた大きな布袋に由来しています。常に笑顔を絶やさず、貧しくとも幸福と満足に満ちた姿で知られ、食べることや飲むことを愛し、丸いお腹をなでる姿がよく描かれます。彼の姿はやがて禅宗だけでなく、道教や神道にも広がり、豊かさや幸福の象徴とされるようになりました。 この彫刻では、布袋は一人ではなく、彼の腕や脚にしがみつく子どもたちに囲まれています。これは、彼が常に子どもたちに慕われていたという逸話を反映したものです。右手には彼の象徴である袋を携えており、伝承によればその袋には出会う人々に幸運をもたらす品々が入っているとされています。
布袋について:
布袋は、その外見と親しみやすい性格から、仏教において最も愛される僧侶像のひとつです。常に旅をしており、どこでも眠ることができ、寒さや困難にも苦しまず、未来や天候を予言する能力があったと伝えられています。亡くなる前の言葉では、未来仏「弥勒」であることを自ら語ったとされています。布袋の像は、陽気で前向きな存在として多くの禅宗寺院に安置され、人々を惹きつけ、仏教を広める役割を果たしました。
禅宗(禅仏教)について :
禅宗は、日本の「禅」として知られる仏教宗派の中国版であり、座禅と「今、ここ」に意識を集中することを重視します。理論や経典よりも、実践による直接的な体験を通じて悟りを得ることを目的としています。