朱漆塗 木製箱(漆箱)

中国、清朝(18世紀)

寸法:直径15.5cm

この朱漆塗の木製箱は、18世紀の中国・清朝時代に制作されたものです。蓋の表面には、巨大な木々の下を蓮の花を手に歩く2人の僧侶と1人の弟子が描かれており、豊かな庭園の情景が精緻な彫刻で表現されています。蓮の花は、悟り、純粋性、忠誠心の象徴として仏教美術で広く使われるモチーフです。 背景には岩や松の木が描かれ、さらに花文様、幾何学模様、波状模様が緻密に彫り込まれ、非常に精巧な仕上がりとなっています。箱の内側はシンプルな濃色で塗装され、日用品などを収納しやすい実用的な作りとなっています。 東アジアにおいて漆芸は何世紀にもわたって発展してきた文化であり、中国、日本、韓国が特に漆器制作において中心的な役割を担ってきました。中国では「漆樹(うるしのき)」の葉を圧搾して得られる最高品質の漆を使用しており、それに比べ他地域では複数の植物や昆虫由来の材料を混ぜて漆を作る必要があり、品質には差が生じました。