彩色木彫 聖クリストフォロス像

インド・ポルトガル様式(ゴア)、17〜18世紀

寸法:高さ70cm

本作は、17〜18世紀にインド・ゴアで制作されたインド・ポルトガル様式の彩色木彫像です。像は、幼子イエスを肩に担いで川を渡る聖クリストフォロスの姿を表しており、旅行者の守護聖人として広く信仰されている伝説的エピソードに基づいています。 顔の表情や衣服のひだは緻密に彫刻されており、塗料の一部は剥落しているものの、緑・赤・黒の力強い色調が今なお鮮やかに残っています。像は装飾的な台座の上に据えられ、荘厳な存在感を放っています。

オランダ個人蔵

聖クリストフォロスの伝説

伝説によれば、聖クリストフォロスは急流の川辺に小屋を建て、渡河を恐れる人々を助けるために奉仕していました。巨体と力を持つ彼は、長い杖を使って人々を容易に背負って川を渡っていたといいます。ある晩、一人の子どもが現れ、川を渡る助けを求めました。クリストフォロスはその子を肩に担いで川を渡ろうとしますが、途中でその重みに押しつぶされそうになり、命の危機に陥ります。 ようやく対岸にたどり着いた彼は、その子どもがかねてより仕えたいと願っていたイエス・キリストその人であったことを知り、深い信仰の目覚めを得たとされています。