ミニチュア石彫 スーリヤ像

インド、パーラ朝/セーナ朝(10〜11世紀)

寸法:13.3cm

この石彫は、インドのパーラ朝またはセーナ朝時代(10〜11世紀)に制作された、ヒンドゥー教の太陽神スーリヤ(Surya)を表した作品です。スーリヤはヴェーダの知恵において最も重要な神のひとつであり、知識と光を司る太陽そのものの化身とされています。 像ではスーリヤが蓮の花を両手に持ち、ほとんど身体を覆わない姿で立っています。装飾的なドーティ、膝までのブーツ、胸にかけたクロス状の布、そして宝飾品を身につけています。頭部には「キリタムクタ(kiritamukuta)」と呼ばれる塔のように高い冠を戴き、これは太陽神を象徴する代表的な属性です。顔には穏やかな微笑みが浮かび、落ち着いた表情が刻まれています。 スーリヤは蓮華座の上に立ち、足元には侍者であるピンガラ(Pingala)とダンディン(Dandin)が配され、その正面には一人の女性像が立っています。蓮華座の下部には、七頭の馬が彫られており、これは一週間の七日間と虹の七色を象徴しています。スーリヤが「時間」と「生命」を運ぶ存在であることを示す象徴的な要素です。

スーリヤについて : 

スーリヤは、アーディティヤ、アルカ、バーヌ、ヴィヴァスヴァンなどの別名でも知られる、古代より信仰されてきたヒンドゥー教の太陽神です。ヒンドゥー教のみならず、仏教やジャイナ教の宗教美術・経典にもその姿が見られます。また、インド二大叙事詩のひとつ『ラーマーヤナ』ではスグリーヴァの父として、『マハーバーラタ』ではカルナの父として登場するなど、重要な神格として多方面に登場します。