鍍金銀製「葡萄」杯および蓋

ドイツ・ニュルンベルク、17世紀

寸法:高さ23.5cm 

本作は、17世紀ドイツ・ニュルンベルクで製作された鍍金銀製の葡萄形ゴブレットです。葡萄の房を模した上部は取り外し可能で、飲み口部分にはニュルンベルクのホールマークおよび製作者のイニシャルが刻印されています。 蓋の頂部には開いたバラの装飾があしらわれ、ゴブレットの茎部は葡萄の木の太く硬い茎を模したデザインとなっています。茎と、斧を持った人物の意匠は、旧約聖書においてモーセがカナンの地へ斥候を送り、巨大な葡萄を持ち帰ったという逸話に基づいています。カナンの葡萄はあまりにも大きく茎も太かったため、斧で切り取らねばならなかったと伝えられています。 台座の周囲にはシンプルな花弁模様が巡らされており、全体として宗教的象徴と技巧が融合した作品となっています。